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塔9月号 月集☆彡

09 /30 2018
一昨日は九大短歌会の女性と二人でミニ歌会をしました。歌のなかに「素質」という言葉があり、評とは別に「素質」「能力」「才能」などのことを話したりしました。短歌を詠む素質というのが自分にあるのかどうか、など話がふくらみ楽しかったです。


<未読>として眠りゐたりし数百を一気に消して、そして老けたり /永田和宏
結句の「そして老けたり」の寂しさ。読点がとてもいいのだと思います。結句との間に、なにかを失ってしまったという思いがふっと入り込み、一気に寂しさが降りかかってきたように感じました。

椿もう終わりかと思ふにあたらしくひらくありかたくつぼみたるあり /真中朋久
終わったと感じる作者を追いかけるようにあたらしくひらく椿。それだけではなく「かたきつぼみ」もあるというのがいいです。作者の花へのさりげない眼差し。

二匹目を飼っていたなら二匹目の死に会う日月 骨と暮らした /上條節子
結句の「骨と暮らした」はペットのいる賑やかさと真反対でしんとしていてさみしいですが、さみしさだけではなく、「骨と暮らす」を選んだ作者の意思もみえるように思います。骨、という言葉が強いからでしょうか。

蚊柱が言ふ「何もありはしない」入り口に小さく見ゆる隧道出口 /久岡貴子
どことなく不思議。蚊柱が話すことも、「何もありはしない」という内容も不思議。かえって何かがあるような気がします。遠くに隧道出口の小さく見える光。

若き日の母ゐるごとしすり硝子越しに紫陽花雨に濡れをり /干田智子
若き日の母。物静かで優しく「雨に濡れをり」からはすこし寂し気な姿が浮かぶ。すり硝子という不透明さに母がいた頃の月日の遠さを思います。母への想いが紫陽花と雨に静かできれいな歌です。

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ukaji akiko

塔短歌会。ふだんは赤煉瓦歌会に参加しています。スガシカオ好き。気軽に好きなことを書いてゆこうと思います。

プロフィール欄がなぜか二つになっていて直りません。

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